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とある営業マンの話
とある営業マンの話です。
今から12年前の話です。
彼はスズキの営業として新卒で入社しました。
右も左も分からない状況で、当時の先輩は厳しく、また仕事が忙しく、ほとんど仕事を教えてくれませんでした。
お客様がお店に来ると、行ってこいと言われます。
説明もろくに出来ず、会話もぎこちなく、何もしゃべれないという状況でした。
こんな営業ではいけないと思い、先輩の接客を掃除をしているフリをして商談テーブルに近づき、話法を盗んで聞きました。
時には、先輩に見えない位置で盗んで聞いていました。
時には、営業とはみたいな、本を平安堂で買って勉強しました。
時には、インターネットが先輩になってもらう時もありました。
盗み聞きしていた事が見つかり怒られた事もありました。
先輩はどんどん車を売っていきます。
なぜ車がそんなに売れるのか、この営業マンにとって謎が膨らんでいきます。
そんなある日、30代くらいのご夫婦が来店されました。
行ってこいと、後ろの席から低い声が聞こえます。
ご夫婦に聞くと、ジムニーを見たいとご来店していただきました。
ジムニーを見ていただくと、大変気に入っていただきました。
話が進み、金額をご提示し、買いますと言っていただきました。
この営業マンにとって、初めての注文です。
しかし、お客様への提案方法や接客も教えてくれない先輩が、売った後の書類や手続きの事を教えてくれている事はありませんでした。
先輩に恐る恐る聞くと、怖い先輩が声を張り上げ自分の事のように喜んでくれ、褒めてくれたのです。
自分も喜び、その後の、進め方も教えてくれたのです。
この時の、喜びと感動、お客様への感謝の気持ちが、この営業マンの糧となっているのです。
この営業マンは今でも営業所が違っても、必ず新人が初めて車が売れると、電話をかけ褒めているとの事です。
何年経っても、この最初の1台のジムニーを忘れない。。。忘れてはいけないと思っている。
お客様にとって、車との思い出があるように、営業マンにとってもお客様との思い出はあるものです。
この営業マンの思い出の1台のジムニーが、20年の歴史を歩み、今変わろうとしてる。
7月発表発売!
http://www.suzuki.co.jp/car/jimny/special/